考え方
2017年07月18日
「さらに痛くなった…」の恐怖に打ち勝つ方法
スポーツ活法の
田邉真太郎と申します。
本日は、治療家なら誰もが体験したことのあるであろう“ある恐怖”の対処法についてお届けしていきます。
先日、当院に40歳、男性、
工場勤務の方が来院されました。
体重はなんと100キロ超!
院に来られた瞬間、歩き方から「あ、腰が悪いだろうな…」と思いました。
患者さんの症状を聞くと、朝起きた時から腰に痛みがあり、徐々に悪化したというものでした。
来院された時は歩くのがやっとの状態で、体が全く曲がりません。
前後屈がなんと0度…。
凄いですよね…。
さらに、顔を下に向けることさえも出来ませんでした。
腰椎の骨格矯正をしたところ前後屈30度付近まで改善しました。
「楽になった!」と、この時は喜んで頂けたのですが…
…翌日来てもらうと、ペインスケールが10→12に悪化。
まさかの返答でした…。
昨日よりも悪くなっていたのです。
このように、初めて来た時よりさらに痛みが強くなるケースも少なくないと思います。
昨日より悪くなると、
「自分の治療があっていたのか?」
と、施術側は不安になってしまいがちですよね。
しかし、そこで施術者側が、 不安になっていては患者さんはもっと不安になります。
このとき考えられるのは、骨格の歪みを正しい位置に戻したことで今までと違った姿勢に身体が違和感を覚えてしまい、 痛みが強くなったことです。
しかし実際には、骨格を戻すことでその方の自然治癒力はグンッと上がっており、そこから自然と痛みを起こしている筋肉が緩んでいきます。
それでも取れない筋肉の硬結などは筋肉矯正でとっていきます。
今回の患者さんには ペインスケール12の状態のまま再度、『腰椎+胸椎』の矯正をしました。
そうすると後屈時痛はほぼ無くなりました。
しかし強い前屈痛がまだ残るため、腹直筋の筋肉矯正をしました。
これはスポーツ活法でいつも伝えさせて頂いている短縮時痛の考えです。
前屈の痛みの場合、ほとんどが腰は原因ではないということです。
ただ、この腹直筋の治療は、 本当に痛いのです。
患者さんご本人曰く「気を失う寸前だった」という痛みと闘いながらの治療でしたが、ペインスケールが4にまで
軽減しました。
さらに前後屈もスムーズに動かせるほどになりました。
「仕事が快適に出来るようになった」
と、大変喜んで頂き、今は再発予防のために通って頂いています。
ぜひ皆さんもペインスケールの数字だけに惑わされず、スポーツ活用の数多くある治療法で臨機応変に対応していって下さい。
道は一つではありません。
最後までお読み頂き
ありがとうございました。
田邉真太郎